\着物が大好きでお出掛けも大好きな私“あさがお“が時々つぶやきます/
皆様こんにちは
今日もこのページを開いてくださりありがとうございます あさがおです
今年の梅雨は降れば豪雨、やめば猛暑と激しい季節となりましたね(汗)
これからの季節は雨が降ってもピーカンでも欲しくなるのが素敵な傘です
先日、岐阜市まで素敵な和傘を見に行ってきました。今回は岐阜和傘の話を致しましょう
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1.岐阜と和傘
2. 和傘の種類
①蛇の目傘
②番傘
③唐傘
3. 和傘を買いに『和傘CASA』
4.まとめ
5.『ワンコイン浴衣着付け教室』へのお誘いの話
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1.岐阜と和傘
私と和傘の出会いは数年前なるでしょうか?
着物姿の女性が雨の中を歩いていらっしゃいました。その女性の指していた傘が紙で出来た空色の美しい傘でした。傘と着物の何と調和の取れた美しい姿でしょう。
私は仕事柄、雨の日にもよく着物を着ます。しかし正直なところ、雨の日に着物を着るのは気分が滅入ります。着物を着るのがと言うより、雨の日に出掛けることそのものが面倒になります。しかし、あんな傘をさせるなら、雨も悪くない!と思ったのです。当時、和傘について何も知らなかった私は、どこで買えるのだろう?と調べてみました。すると、岐阜に住む私たちにとって和傘はなかなかに身近な物だと分かったのです
和傘。竹と和紙で作られた傘です。
『きもの処美のり』の有る岐阜県は、和傘のシェア1位を誇る県なのですよ。
何故、岐阜が1位になったのか?
岐阜の特産には品質の良い竹、和紙、糊、油があります。なんと!これらは全て和傘の材料です。
油は意外ですか?戦国時代の美濃国の当主、斎藤道三は元は油売りをしていた商人だったらしいですよ!和紙は今でも美濃和紙が有名ですよね。
という訳で!良質の材料が有れば良質の和傘が出来る。だからこそのシェアNo.1です。
更に、天下泰平となった江戸時代。現在の岐阜市あたりを収めていた加納藩主の永井直陳さんは下級武士に生計の助けとして和傘作りをする事を奨励したそうです
良い材料が有ってお殿様のお勧めも有るとなれば、皆んな頑張って和傘を作りますよね。岐阜には水運の発達していた長良川もあります。作られた和傘は江戸や大阪にどんどん運ばれました。安定した収入源になると分かれば、下級武士の内職にはとどまりません。職人がどんどん増え、岐阜を代表する名産品となって行ったのですね。
2.和傘の種類
①蛇の目傘(じゃのめがさ)
この模様が蛇の目の様に見える模様からその名前が付いたそうです
今は満月や三日月といった様に月に例えて呼ぶ模様ですが、昔は蛇の目だったのですね!
模様が鮮やかで、傘骨にも糸で細かく装飾が施され繊細で美しい作りになっています。主に女性が使う事が多かった様です。
♪あめ雨降れふれ母さんが蛇目でお迎え嬉しいな♪のアノ蛇目ですね
②番傘
太めの骨にしっかりとした素材で柿渋染をしただけの模様の無い和紙を貼ってあることが多い様です。丈夫なので補強の必要が無く、糸で飾りもしていません。蛇の目傘に比べて武骨と言いましょうか?蛇の目傘が女性の傘とするなら番傘は男性向けという印象を受けます。
旅館や大きなお店で使われる事が多く、お客様に貸し出したりもしていたとか。なので無くならない様に傘にお店の名前や番号を書いて管理していた様で、「番号の書かれた傘」から『番傘』と呼ばれる様になったそうです。
③から傘
この呼び方は蛇目傘、番傘を問わず呼ばれていました
唐(から)の国(現在の中国)から伝わった傘という意味や、カラクリ傘という意味があったとか?
昔の日本では傘といえば頭の上に乗せて使う物でした。開いたり閉じたりすることもできませんでしたから、中国から伝わった傘が閉じて細くできるのを見てカラクリの様な傘と思った様ですね
日本に伝わってから開閉させる仕組みに改良を重ねて、より丈夫に作りやすくしたそうで、職人さんによると中国産の傘と和傘にはハッキリとした違いがあるそうです。
更に和傘でも産地によって特徴もあるそうで、岐阜で作られる和傘は骨に使われる竹にピッタリと閉じる工夫がされており、他の産地のものより閉じた時にスッキリ細くなるそうです。工夫に工夫を重ねて作られているのですね!
3.和傘を買いに 『和傘CASA』
数年前に雨の日に素敵な出会いをした私は、この度やっと、和傘屋さんに傘を買いに行くことにしました。数年越しの思いがようやく実ります
着物を着て傘を持ちたいというのが願いですから勿論、着物を着て出かけます。持ってみた時の雰囲気とかって、大切ですから!
ワクワクしながら着物を着て、更にワクワクしながら岐阜までの道をドライブです。気付けばいつの間にか鼻歌まで。
♪雨あめ降れ降れかぁさんが〜、蛇目でお迎え嬉しいな〜。ピッチピッチチャプチャプ ランランラン♪
この日は梅雨の始まりの、、、ピーカンでとっても暑い日だったのですが(笑)
お邪魔したのは『和傘CASA』さん
岐阜城下のお洒落な街並みの中にありました
お店の軒先に和傘が広げられていて、お店の場所はすぐに分かります
お店の前には凄い行列!
え?行列?並ばないと入る事も出来ないの?と思ったら、同じ建物の隣の入り口の「冷やし狸うどんのお店」の行列でした
右の入り口が和傘CASAです
入って正面に素敵な傘が並んでいます。この光景を見ただけで幸せな気分に心が更に湧き上がります
対応してくださったのは女性お二人
お店の事、和傘の事、職人さんの事、私の質問以上のことを丁寧に教えてくださいます
現在、和傘は危機的状況に置かれているそうです。和傘は何人もの職人さんが関わり、2ヶ月もの時を経てやっと一つの作品が完成するそうです。その工程100以上だとか。そして今、あらゆる工程の職人さんが後継者不足なのだそうです。
これを作れるのは現在2人だけ!とか、この工程が出来るのは1人だけ!などと言う危うい状況なのだそうです。
このお店はそんな現状を憂いたオーナーが、職人さん達とユーザーを繋ぐ為に作ったお店。岐阜和傘を守る為に出来たお店なんですね。
話をお店に戻しましょう
入って直ぐの広げられた和傘は手に取る事も出来ますし、レンタルも出来るそうです
右側には和傘を作る工程が写真付きで説明されています
奥に入ると左側に、閉じられた和傘がたくさん並んでいます。コチラの傘が購入できる傘です。手に取って見る為には、店員さんに手袋をお借りして嵌めてからでないと触われません。全てが自然の素材ですので、素手で触ると変色したりしてしまうからです。素手で触れて自分色に染めていくのは購入してからのお楽しみです。『柿渋染めなんかは、段々と茶色が濃くなり、使えば使うほど良い風合いに変化していきます』と店員さんが教えてくださいました
コノ店員さん、話を聞くと今日は実習だと仰います。え?販売の実習?
実はこの店員さん、傘職人を目指して現在学校に通っていらっしゃるそうです。学校があるんですね!
この学校、岐阜和傘の存続の為に去年開校したそうで、昔は10年以上掛かってやっと教えてもらえた技術を2年で教えてくれる、職人を目指す人には何とも嬉しい学校だそうです。
そのカリキュラムの中に『今までに学んだことをお客様に説明する』と言う項目があるそうで、その実習としてお店にたまたま来ていた受講生さんだったのですね!私は何てラッキーなのでしょう。職人修行中の方から、その方が学んだことを惜しみなく教えてもらえるなんて!
商品を見る前にせっかくなので、と和傘が出来上がるまでの工程についても教えてくださいました
奥に入って右側、商品とは反対側には和傘を構成している各部品が並べられています
左から、ろくろの原木、色々な大きさのろくろ、小骨(短い骨)、親骨(長い骨)、蛇目、番傘と。
ろくろとは、傘の要となる部分のことで、コレがあるから閉じたり開いたり出来るのだとか。カラクリ傘のカラクリの部分ですね。日傘と雨傘ではろくろの作りも違いが有ります。
雨傘は当然のことながら濡れるので干さなくてはなりません。使って直ぐは広げて干しますが、最終的にはろくろの部分に紐をつけ、その紐でぶら下げて保管します。なので紐が固定できる様に窪みが付いているのが雨傘用。窪みが無いのが日傘様です。
骨には傷をつけるのだそうです。勿論、出来上がった時には上から和紙が貼ってあるので見えません。コレは必要があってわざとつけられた傷で、この傷が印となって、元の竹だった時の通りに並べる事で、閉じた時にスッキリと細い傘が出来るそうです。岐阜和傘の特徴の一つですこの骨を作れる職人さんも減って、いえ激減しているそうです。骨が無ければ和傘は作れません
岐阜和傘の関係者さん達は一致団結し、岐阜和傘協会を立ち上げました。そして2020年に『骨職人後継者育成プロジェクト』を始めました。2023年にはこのプロジェクトにより新しい骨職人さんが生まれているそうです
そして和傘の1番目を引く和紙
岐阜和傘では勿論、岐阜の名産『美濃和紙』を使っています。更に和紙を染めるのは郡上藍染や石徹白(いとしろ)藍染など、染めも岐阜県内の有名処で染められた物もあります
冒頭の和傘の種類でも書いた様に、番傘は柿渋染めなど単調な染めが多いので、藍染は蛇目傘に使われています。蛇目傘には、もう一つ特徴として、傘の内側に飾りと補強のための糸かがりが施されています。
この糸かがりの仕方や色使いなども蛇目傘を美しく見せるポイントのひとつですね
この糸かがりも二重に糸を使う網代編みなどは、かつて職人さんが耐えてしまった事があり、今はお一人だけ網代編みを復活させている職人さんが居るだけだそうです。今後その方の技術が伝えられて、職人さんが増えると良いですね
さて、色々とお話を伺ってきました
では商品を見せていただきましょう♪
大切な物なので触るのも恐れ多く、店員さんに広げて貰います。そして気に入った物だけ、写真を撮る為に持たせて頂きました。
色々と説明をお聞きして、実際に持たせて頂き、私は郡上藍染めの蛇の目傘が欲しくなりました。でも、この日有った郡上藍染めは日傘だけでした。日傘も素敵なのですが、雨の日のワクワクのために和傘が欲しくなった私としては、先ずは雨傘を手に入れたいのです。欲を言えば雨傘、日傘の両方が欲しいですが。。。流石に15万円近くもする物を2本1度には、私のお小遣いでは無理です(汗)
結局、郡上藍染めの蛇の目を予約して帰ることになりました。
私の岐阜和傘が手元に届く日が楽しみです♪
4.まとめ
和傘の魅力を皆様にお伝えできたでしょうか? 岐阜市では現在、県の特産物としての和傘を安定して生産・販売し、今後『和傘と言えば岐阜県』と日本中、いえ世界中に知らしめようと頑張っています。後継者を育てるためにガバメントクラウドファンディング(自治体がふるさと納税を活用して行うクラウドファンディング)なども行っているそうです。 今後、岐阜和傘は再び発展していく事でしょう。私ももうすぐ手に入る和傘をさして歩く日が楽しみです。 今日、たくさんの説明をしてくださった店員さんが学校を卒業するのは来年だそうです。彼女が作った岐阜和傘が店頭に並ぶ日が来るのも楽しみですね♪
良かったらアナタもぜひ、岐阜和傘を見に岐阜にお出かけになってみては如何でしょう?
5.きもの処美のりイベント『ワンコイン浴衣着付け教室』へのお誘いの話

*申し込み締め切り 7月11日
お申し込みはきもの処美のりまでお電話ください。℡0574-62-9248
ぜひ是非ご参加くださいませ。お会いできますのを楽しみに致しております。
(ご参加いただくにあたっての注意点等を文末に明記させていただきました。ご一読の上お申し込みください)
最後までお読みくださり ありがとうございました
今後も折に触れて発信していきたいと思っております。時々覗きに来てくだされば嬉しいです
ではまた! あさがおでした
☆きもの処美のりのイベントにご参加くださる方へ
*最低遂行人数 4名様(人数に満たない場合は中止とさせて頂きます。既にお申し込みの方にはをお電話にてその旨をお伝えいたします)
*最高遂行人数 10名様
*遅刻・キャンセルをなさる場合は、きもの処美のり(0574-62-9248)までご連絡ください(10時~19時)
*集合場所までは各自でお越しいただくこととなります。くれぐれもお気をつけてお越しくださいませ。
*当日のイベント中に、他のお客様への個人情報の聞き取り、勧誘はおやめください
*美のりからのサービス
・きものの着付け 無料
・ヘアセット(通常5,500円のところ) 3,300円
・メイク(通常5,500円のところ) 3,300円
・きものレンタル 6,600円~
岐阜県可児市・多治見市・土岐市・瑞浪市・恵那市・中津川市・美濃加茂市・関市・各務原市・岐阜市・美濃市・八百津町・川辺町・御嵩町・富加町・七宗町・白川町・坂祝町・愛知県犬山市・扶桑町をはじめとした、岐阜県・愛知県の皆様に、素敵なお着物ライフをご提案させていただいております。