\着物が大好きでお出掛けも大好きな私“あさがお“が時々つぶやきます/
皆様こんにちは!
今日もこのページを開いてくださりありがとうございます あさがおです
今回は郡上踊りの話を。。。
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1.郡上踊りって?
2. 本当に行けるの⁈
3. 先ずは下駄
4.さぁ、踊るぞ!
5.踊りの後に
6.『昔話に迷い込んで自然薯料理は如何ですか?』とお誘いの話
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1.郡上踊りって?
『郡上踊り』をご存知ですか?行った事はお有りでしょうか?
日本三大踊りに数えられ、7月半ばから9月のはじめまでと言う開催期間の長さは日本一を誇る盆踊りです。起源は平安時代に遡るそうで、400年の歴史があるとか⁈
江戸時代に、各村で踊られていた盆踊りを時の藩主がまとめた為に10種類もの踊りがあるそうです。お盆の4日間は藩主から町民、はたまた旅人まで「この間は無礼講である!」との藩主の呼びかけに皆が集まり夜を徹して踊ったそうで、その一体感が今の郡上踊りの特徴でもあります。今でも8月13日〜16日の4日間、翌朝5時まで踊り続ける徹夜踊りは、クライマックスとも言えるでしょう。
1996年には全10曲が国重要無形民俗文化財の指定を受け、2022年には、郡上踊を含む「風流踊」がユネスコ無形文化遺産無形文化遺産に登録されています。
そんな全国に誇る我が県の盆踊り、いちどは行ってみたいですよねぇ。
でもわたし、一度も行ったことが無かったんですよ(トホホ)
2.本当に行けるの⁈
先日、テレビで郡上踊りの特集がやっていました。1度も行ったことのない私は「1度はテレビじゃなくて実際に見てみたいよねぇ」なんて夫に話していました。
我が夫の仕事は、休みがカレンダー通りです。なので盆休みはありません。毎年お盆には、夫の実家にみんなで集まって食事をするのですが、それも夫は有給休暇を取って行くことになります。なので、他の皆さんも休暇希望の出したいお盆に、それ以上の休暇希望を出すわけにもいかず、郡上に夜中まで居る事なんて出来るはずもありません。郡上踊りは私にとって、毎年「一度は行ってみたいねぇ」と言うだけのお祭りでした。
ところが今年は
「毎年行きたいって言うよねぇ。今年は行ってみる?」と夫が言うではありませんか?
「へ?」とまの抜けた返事をすると、「たまたま休みが取れたから、連れて行ってあげるよ!」と返事が来ます。
まぁ!なんと言う事でしょう⁈本当に行けるの?行けるのですね!
やった!初めての郡上踊りに今年は行けそうです。
3.先ずは下駄
私が行くよりほんの少し前に、郡上踊りに行ったばかりの友人に『お勧めの流れ』を詳しく教えて貰いました。友人は夕ご飯を食べてから、21時過ぎに出発したそうです。去年は下駄を持っていなかったので、到着後は先ず下駄を買うことから始めたそうですが、今年はその下駄を履いて行ったので、到着後はすぐに踊れたと教えてくれます。
郡上踊りは下駄が大事らしいと知りました。郡上は下駄作りで有名なのは知っていましたが、郡上踊りで必要なので下駄作りが今でも盛んなのだとは知りませんでした。桐の二枚歯下駄を履いて踊るのが郡上踊りの醍醐味なのだとか。行ったことのない私には分かりませんが、情報として頭に入れておきましょう。
下駄は何処で買えば良いのか?お店は何時まで開いているのか尋ねると、街の中には沢山、下駄を売ってるお店はあるし踊りが終わるまでやってるお店もあるから大丈夫!との事。
取り敢えず、夜中でも下駄は買えそうです。郡上に着いたら、1番に下駄を手に入れる事にしました。
友人の言っていた様に9時過ぎに家を出ます。夫は「昔はそんな時間に出発したら到着は踊りが終わった頃だったよ」と言います。高速が出来たから、郡上が近くなったんだなぁ!と言っていますが、友人は下道で行ったそうです。我々も高速を使わずに41号線で北上し、美濃加茂からは美濃市を目指し、ソコから156号線を走りました。
友人の言う事は正しく、「1時間10分位で着いたよ」と言うその通りの時間で到着出来ました。
駐車場も空いていて、スムーズに停めることができました。
車を降りると流石は郡上。可児より3〜5度ほど気温が低いようです。スゥ〜ッと涼しさを感じます。
我々は市役所の駐車場に停めましたが、会場にもっと近い小学校の駐車場もまだ空きがありました。コチラにすれば良かったね!とか話しながら踊りの会場を目指します。
近づいて行くと、段々と人が多くなって来ました。先ほどまでの暗く静かな道とは違い、出店が並び、その灯りで街全体が明るくなっています。人が騒めき、お祭りらしい雰囲気に包まれていきます!
お囃子が聞こえてきました。私のワクワク感は最高潮です。
あれ?お囃子と共に手拍子が聞こえるのですが、ソレに混じって『カン!カッ、カン!』と拍子木を打つような音が、ソレも何十と言う音が綺麗に揃って聞こえます。
踊っている人たちが見えました。と共に拍子木の音の正体が分かりました。下駄です。手拍子と共に、足を地面に打ち付ける事で下駄が拍子木の様に音を鳴らしていたのです!
だから下駄が必要なのですね!桐の2枚歯の下駄が。私が普段、浴衣を着る時に履く下駄では、こんな綺麗な音は鳴りません。ようやく下駄が必要な意味がわかった私は、夫を急かして下駄を売っているお店を探す事にしました。
確かに、下駄を売っているお店は沢山ありました。しかし、一軒目も二軒目も気に入った下駄が見つかりません。
三軒目。このお店には今までのお店とは違い凄い数の下駄があります。ココなら気に入ったものもあるかも?奥まで入って探す事にしました。
私は候補を三つにまで絞り、夫に相談します。「この3つの中ではドレがいいと思う?」
夫は「う〜ん」と生返事で、そのままつつぅ〜と紳士用の下駄の方に行ってしまいます。
「え?君も下駄、買うの?」と聞くと、また「う〜ん」と生返事。でも目は紳士用の下駄に注がれています。「僕は踊らない。みてるだけの人だから。って言ってたよね?」と聞くと「そう!踊らない」とコレにはハッキリと返事をします。「でも下駄は買うの?」と聞くと「う〜ん」とまたまた生返事。
コレは買うつもりだ!と理解した私は、先ずは夫の下駄から選ぶ事にしました。
雲竜紋。青海波。麻の葉。井桁。凛々しい柄行きが多く、紺色や黒やグレーなど渋い色が沢山並んでいます。しかし中には花柄なんて可愛い柄も。夫はグレーのトンボ柄が気に入った様子です。
さぁて、やっと私の番!私はもう一度夫に自分の選んだ3つを示します。この日の私の浴衣は黄緑色。ソレに合わせて下駄も緑系を選んでいました。
緑の地に招き猫の柄。
緑の花柄。
緑の井桁。
しかし、夫が「コレ!」と指し示したのはそのどれでもない青い桜の花の下駄でした。ソレもMサイズ。
私は試し履きで店員さんからLサイズが良いとアドバイスを受けていたのに?
しかし、夫に言われてその下駄を見ると、確かに私の浴衣に合います。柄行きも可愛らしく、他の3つのどれより良い柄に思えて来ました。
しかしLサイズにその柄はありません。店員さんに聞いてみると、その柄の花織の在庫が無いか、探してくれました。店の中には無く、奥の倉庫まで探しに行って見つけて来てくれたのです。
郡上下駄は、気に入った花織をその場で挿(す)げてくれるんです。待ち時間が20分ほど必要でしたが、挿げで貰うところから見れるのも楽しいかと思いお願いしました。
下駄が4,500円。挿げる手数料が500円でした。夫の下駄は挿げる手数料が要らないので4,500千円。合計9,500円。お安いですよね!
お金を払って終わりでは無く、必ずその場で履いてみて、キツくないか?痛いところはないか、確認してくれます。夫は足の左右差が大きく、左がどうにも違和感が有ると言います。結局、挿げ替え担当の人が来て、裏の金具を外し、挿げ替えと同じくらいの手間をかけて調整をして下さいました。ソレでも手数料はタダ!何度か直すうちに「お!痛く無くなった」と夫も嬉しそう。そんなに違うものなのか?と思っていると、私の挿げる順番が来ました。
側で写真を撮りながらみても良いか尋ねると、快く許してくれます。
手早く、それでいて丁寧に挿げられていく花織を見ていると、嬉しくてツイニヤけてしまいます。外からはお囃子が聞こえ、ワクワク感は更に膨らみます。
外から聞こえて来るお囃子が変わりました。挿げ替え職人さんが「春駒だね」と言います。その瞬間、あんなに混雑していたお店が、スゥッ!と人が引けました。「春駒になると、みんな踊りに行くんだよ」と職人さんが教えてくれます。静かになったお店で、じっくりと下駄を挿げるのを見せてもらうことが出来ました。
「さ、履いてみて!まだ仮止めだから」と言われて試し履きをします。右が痛いっ!左右でこんなに違うものなのですね。
「左は大丈夫そうですが右に痛みが」と私がいうと、チョコチョコと花織を触ってもう一度履かせてくれます。痛みは無くなりましたが今度は緩すぎる様に感じます。でも、痛みを無くしてくれたのだから、これ以上文句を言っては申し訳なく感じました。私が少し言い淀んでいると、「何でも言ってね!踊れないと意味ないから」と言ってくれます。言い方はぶっきらぼうですが、顔を見ると心配してくれているのが分かります。勇気を出して
「痛みは無くなりましたが、今度は少し緩い様な気がします」と言うと
「了解!了解」と嫌な顔もせず、また調整してくれます。
もう一度履くと、アラ!ビックリ。
足にピッタリ来るでは有りませんか。こんなに履き心地が良くなるなら、言って良かった!と思えるフィット感でした。正に職人芸です。
その後、余分な紐を切り、裏留めをして結び目を金具で隠すという仕上げをして下さり完成です。それまで履いていた下駄を袋に入れてくださるという丁寧な対応を受けて、気分良くお店を出ました。
4.さぁ、踊るぞ!
お店を出るとソコはもう踊りの列の中。夫を見上げると「踊っておいで」と、私の荷物を全部(と言っても、履き替えた下駄とスマホだけですが)持ってくれます。本当に夫は踊らない様です。
郡上踊りには
『かわさき』
『春駒』
『三百』
『やっちく』
『げんげんばらばら』
『猫の子』
『さわぎ』
『郡上甚句』
『古調かわさき』
『松坂』
の10の曲と踊りがあります
「♪~郡上の八幡出てゆく時は、雨も降らぬに袖しぼる…」の歌詞で有名な『かわさき』で始まるそうです。郡上踊りの代名詞ともなる代表曲です。
『春駒』は上にも書いた様に最も人気のある踊り。岐阜県内では郡上以外でもよく踊られています。
そして、その夜の最後は『松坂』で踊り納めとなるそうです。
私がお店から出た時に演奏されていた曲は『げんげんばらばら』でした。浴衣の袂を手繰る優雅な仕草の踊りです。しかし実際に踊ってみると手の優雅な動きとは裏腹に、地面を蹴ったり踏み替えたり弾んだり、そしてその度に下駄の音を鳴らす足の動きは初めての私には結構激しくて、足に集中すると手が動かず、手に集中すると下駄の音が鳴らせません(汗)
周りの人々は優雅に踊っているのに私1人チグハグです。変なところで下駄を鳴らしてしまい恥ずかしかったりします。嬉しいのは、そんな私の事を誰も気にとめないことです。
ありがたいっ!
周りの人々の踊りを真似しながら、まずは手、ソレから足の運び、そして下駄を鳴らすタイミングと、少しずつ覚えていくと、いつしか踊りに夢中になっていました。
周りの誰を見ても皆さん優雅に踊っていらっしゃるのですが、ふと気付くと斜め前の方が何ともリズム良く粋な動きで踊っていらっしゃいます。何処が違うのかは分かりませんが、兎に角格好良いのです。そして誰よりも楽しそうに見えるのです。私はその方を心の中で師匠とお呼びし、師匠を真似て踊ることにしました。師匠のお陰様で、少しずつ踊れる様になって来ました。手拍子や下駄の拍子が皆さんに合わせられる様になると、嬉しくて堪りません。自分もやっと仲間に入れた様な気分になって来ます。下駄を鳴らす音も始めより大きな音が出せる様になってきます。コレが郡上踊り特有の一体感かぁ!
と思っておりますと、私の心の師匠が、郡上踊りのハッピを着て赤く光る警棒(誘導棒と言うそうですね)を持った男の人に踊りを止められています。何か言われている様です。師匠の「私が?!」という声が聞こえます。私は師匠を助けに行こうかと立ち止まって見つめていました。周りの人達は全然気にもしていない様子。師匠を助けるのは私しかいません!いつでも走って行ける様に見守っていますと、男の人は師匠を連れ去ろうとしています。
私の師匠を連れて行かないで!
と心で叫びながら助けに向かおうとしたその時、師匠がチラリと後ろを見たのです。まさに私の方を。そしてその顔は恐怖に震え、、、ていない?
ナント笑顔です。え?笑顔?
そう!師匠はとても嬉しそうに連れて行かれたのでした。
やっと私は思い出しました。郡上踊りでは、踊りの上手な人には、係の人の厳正なる審査の上、免許皆伝のお免状が渡されるのです。ハッピを着て赤く光る誘導棒を持った人が審査員で、その人から木札を手渡されると『郡上踊り保存会』の事務所(会場内にあります)に持って行き、お免状と交換して貰えるそうです。毎夜9〜10時頃と深夜1時頃にその日の課題曲が屋形に表示されます。その後屋形を見ると、確かに『げんげんばらばら』とありました。
おー!流石私の師匠。やっぱり貴女は踊り上手な方だったのですね!私の目に狂いはなかった。
が、しかし、目に狂いはなくとも手足はその後も狂いっぱなし(汗)
師匠を奪われた私は、その後それ以上に上手くなる事はありませんでした(泣)
いつしか私も、師匠の様に上手くなってアノ木札を貰うのだ!と誓ったのでした。
5.踊りの後に
3時を過ぎても踊りの熱気はおさまる事を知らない様です。郡上のお囃子は生演奏です。お囃子の屋形の上で唄、三味線、笛、太鼓の方々が演奏を続けてくださっています。唄手の方の声が涸れないのは凄いですね。交代とかしているのでしょうか?きっと順番とかあるのでしょうね。
最後まで踊り、終わりの『松坂』を踊ると一体感は更に高まると聞きますが、我々は一足先に帰ることにしました。
残念ではありますが「明日は仕事だから」と一緒に来れなかった娘の朝ご飯くらい作ってあげたいと思いますので。
来年は最後まで踊ろう!そしていつの日か免許皆伝のお免状を!と思いながら帰路につきました。
帰りの駐車場への道。踊りの会場を抜けると、ソコは暗く静かな城下町。熱気も届かなくなり、涼しい風がほてった身体を冷ましてくれます。小川の横の風流な小道を郡上下駄をカランコロンと鳴らしながら歩きます。夫の横を歩けば、2人の下駄の音が重なりカラカラン!コロコロン!と音が変わります。小川の中には大きな鯉が何匹も泳いでいて、私がしゃがむと寄って来ます。上を見上げれば郡上踊りと書かれた町灯り。その向こうに白く照らされて夜空に浮かび上がる郡上八幡城。
なんて素敵な町なのでしょう。
今度は昼間に来てみるのも良いですね。
そして来年は、10曲全部を踊れる様になりたいものです。
6.きもの処美のりイベント『昔話に迷い込んで自然薯料理は如何ですか?』とお誘いの話
かぐや姫の散歩道で記念写真をパチリ!
その後はランチへ。そこはまるで日本昔話の世界。
お爺さんとお婆さんが優しく出迎えてくれそうな古民家カフェで、美味しいお蕎麦と自然薯料理を頂きましょう

日時9月19日(金)10時~15時
場所:木曽川渡場遊歩道
専用駐車場に10時集合
予算:予算2,000円
*ドレスコード:きもの(浴衣でもOK)でお越しください
*申し込み締め切り 9月12日
お申し込みはきもの処美のりまでお電話ください。℡0574-62-9248
ぜひ是非ご参加くださいませ。お会いできますのを楽しみに致しております。
(ご参加いただくにあたっての注意点等を文末に明記させていただきました。ご一読の上お申し込みください)
最後までお読みくださり ありがとうございました
今後も折に触れて発信していきたいと思っております。時々覗きに来てくだされば嬉しいです
ではまた! あさがおでした
☆きもの処美のりのイベントにご参加くださる方へ
*最低遂行人数 4名様(人数に満たない場合は中止とさせて頂きます。既にお申し込みの方にはをお電話にてその旨をお伝えいたします)
*最高遂行人数 10名様
*遅刻・キャンセルをなさる場合は、きもの処美のり(0574-62-9248)までご連絡ください(10時~19時)
*集合場所までは各自でお越しいただくこととなります。くれぐれもお気をつけてお越しくださいませ。
*当日のイベント中に、他のお客様への個人情報の聞き取り、勧誘はおやめください
*美のりからのサービス
・きものの着付け 無料
・ヘアセット(通常5,500円のところ) 3,300円
・メイク(通常5,500円のところ) 3,300円
・きものレンタル 6,600円~
岐阜県可児市・多治見市・土岐市・瑞浪市・恵那市・中津川市・美濃加茂市・関市・各務原市・岐阜市・美濃市・八百津町・川辺町・御嵩町・富加町・七宗町・白川町・坂祝町・愛知県犬山市・扶桑町をはじめとした、岐阜県・愛知県の皆様に、素敵なお着物ライフをご提案させていただいております。